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千一夜物語〈1〉 (ちくま文庫)

, 佐藤 正彰

によって 佐藤 正彰
4.2 5つ星のうち 2 人の読者
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内容(「BOOK」データベースより) 妻の裏切りに心を狂わせたシャハリヤール王は、一夜に一人の処女をはべらせたあげく殺していた。これに心痛めたシャハラザードは、みずから王のそばに上る。聡明な彼女の語る話のおもしろさに王は殺すことも忘れて聞き入り、ついに千一夜にたっしたときには、王の心は温く溶けていたのであった。あらゆる物語のなかで最も多くの驚きと不思議にみちた大ロマン。定評あるマルドリュス版からの名訳に適切な注を付す。
千一夜物語〈1〉 (ちくま文庫)を読んだ後、読者のコメントの下に見つけるでしょう。 参考までにご検討ください。
同じちくま文庫にバートン版がある現在、このマルドリュス版が顧みられることは少なくなりましたが、その魅力は捨て難いものがあります。評者個人的には、バートン版よりこちらが好みです。単純に、面白く読んだからという理由です。そもそも『千一夜物語』は18世紀初頭にフランス人ガランが翻訳してヨーロッパ中で熱狂的に迎えられ、他国語に再翻訳もされました。しかしガランは本来『千一夜』にはなかった「アラジン」「アリババ」を加え、皮肉にもそれらが最も有名になってしまったのです。マルドリュスによる仏語訳は20世紀初頭に完成し、これも大好評をもって迎えられました。彼の翻訳は「翻案」に近いもので、その点は強く批判を受けましたが、その文学性は否定できないものでした。一方、イギリスにおいてはレイン、バートン等、アラビアの言語と風俗に詳しい翻訳者達による詳しい注釈つきの英訳が19世紀に相次いで出版され、アラビア文化を知る格好のテキストとしての評価を確立しました(こちらも色々と問題はあるのですが)。おおざっぱに見て、物語の追加・翻案をしたフランス陣営と、比較的忠実な翻訳をしたイギリス陣営という図式が成り立ちますが、『千一夜』受容の歴史において、どちらも欠かせない存在です。ブリタニカ百科事典の当該項目の冒頭で”almost become part of Western folklore”とまで書かれるに至った背景は、マルドリュス抜きには考えられないでしょう。実際に読めばお分かりいただけると思います。なお、上記4人の翻訳者が底本としたアラビア語原典はすべて異なり、内容にも異同があります。翻訳史およびアラビア語原本のややこしい成立事情は、岩波新書『アラビアンナイト』西尾哲夫著に分かりやすく解説されています。

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