司法試験予備試験別冊完全整理択一六法 一般教養

数少ない司法試験予備試験一般教養の参考書。予備試験の合格に一般教養対策は必要か？私は、不要と考えます。一番の理由は、一般教養の学習は、費用対効果が悪すぎるということと、逆に法令科目の学習の場合には、費用対効果が良いということです。つまり、一般教養の学習をしても、それに比例して成績があがらない一方、法令科目の学習をすると、それに比例して（少なくとも短答式の）成績があがるということです。これなら、法令科目を９割正解を目指して学習し、一般教養を実力と運にたのんで、放置することも、重要な戦略です。足切りはないのですから、法令科目を９割正解すれば、一般教養など雀の涙の点数でも合格できます。（極端な話、全ての選択肢を３にマーキングするとかいう、ふざけた解答方法でも、合格可能です。）法令科目を９割正解することなど、一般教養で高得点することに比べると、遥かに楽です。ちなみに、私は、予備試験組ですが、一般教養は一切学習せず、７割くらいとれました。「確実に正解している」という自信のあった選択肢が皆無だったにもかかわらず、です。一般教養なんて、廃止が議論される科目なのですから、気楽に行きましょう。とは言え、博打である一般教養を放置する勇気がないという場合、この本くらいしか対策できる本がないのですが、この本は、あまりにも簡潔にまとまりすぎているため、「読む」ことのできない本です。つまり、表などを用いて、箇条書き方式で、文章が羅列されているだけであるため、「読み進める」ことができません。せいぜい、すでに知っている知識を、「確認する」ためのものです。例えるなら、一般教養の備忘録のようなものでしょうか。マックス・ウェーバーならマックス・ウェーバーに関する知識をすでに知っている人が、「マックス・ウェーバーの著書ってどんなものがあったかな？」とか、「マックス・ウェーバーってどんな考え方を提示したんだったかな？」とか、ど忘れした時に調べるは便利ですが、「マックス・ウェーバーとはどのような人物かを学習したい」とか、「マックス・ウェーバーの考え方を知りたい」とかいう人にとっては、本書の記述内容がすでにマックス・ウェーバーを知っていることを前提としたものであるため、まるで役に立ちません。